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月別アーカイブ: 2025年6月

第16回テント施工雑学講座

皆さんこんにちは!

合同会社小橋川テント、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~一人前~

ということで、テント業者における“一人前”になるまでの成長過程を、実務・判断力・信頼形成という視点から深く紹介します。

 

イベント、祭り、建設現場、仮設施設――テントは一時的でありながら「安全」と「快適」を支える重要な存在です。そんなテントを現場に設営する職人たちは、単なる力仕事にとどまらず、天候・地形・時間・空間の制約を見極めるプロフェッショナルです。


1. 【導入期】とにかく“動く”ことで現場を覚える

■ 主な作業

  • トラックからの資材搬出、ハンマー・杭・ロープの準備

  • 設営補助、ペグ打ち、ロープ張り、撤収時の養生

■ 学びのポイント

  • 道具の名称、数、保管方法の習得

  • 指示がなくても「次に何を準備すべきか」を察知する

目標:「テントを建てる流れを“見て分かる”」状態になる


2. 【初級期】設営の基本手順を“手と体で覚える”

■ 習得する技術

  • 支柱・梁・幕体の展開手順と設営順序

  • 杭の角度、ロープの張り具合、風向きへの意識

■ 実務的な課題

  • 真っ直ぐ立たない支柱にどう対応するか

  • 撤収時の分解・巻き方を効率良くこなす段取り力

目標:「2人1組で中型テント(3×6m)を自力で設営・撤収できる」


3. 【中堅期】“現場を読む力”と柔軟対応力を養う

■ 判断力が求められる場面

  • 水たまり・傾斜地・風通しなど、設営場所に応じた杭打ち・角度調整

  • 開催者・他業者(電気・音響)との連携とトラブル対応

■ 施工以外の視点

  • 資材の積載量、トラック動線、搬入スケジュール

  • 時間制限・近隣対応など、施工以外の“気配り”も必要

目標:「段取りから撤収まで、1日単位で現場を回せる能力」


4. 【一人前】段取り・設計・営業感覚を備えた現場責任者へ

■ 技術的到達点

  • 大型テント(10m級)をリーダーとして設営指揮できる

  • 強風・雷雨・突風などの天候リスクに即対応できる

■ マネジメント力

  • 人員配置、役割分担、進捗管理、養生指導

  • トラブル時の“穏やかで的確な判断”が求められる

■ 信頼の指標

  • 顧客から「○○さんに任せれば安心」と言われる存在になる

  • 作業後の片付け・報告・現場写真などを整然と残せる

一人前とは:「安心・正確・気配りを兼ね備えた、頼れる現場の番人」


5. 一人前までの期間と心構え

  • 一般的に3〜5年程度が目安(イベント繁忙期の経験密度で差が出る)

  • 技術以上に大切なのは、「段取り」と「準備」への意識

  • 現場の流れを止めない気遣いが、プロとして信頼される鍵


おわりに

テント設営の現場は、単なる“組立作業”ではなく、一瞬で空間を生み出し、無事を支える責任ある仕事です。一人前になるまでには、経験と工夫と失敗を積み重ね、現場で信頼される存在になる必要があります。

 

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第15回テント施工雑学講座

皆さんこんにちは!

合同会社小橋川テント、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~夏に最適~

ということで、テント業者が考える「夏に最適なテント」とは何か?を、構造・素材・用途別の観点から詳しく解説します。

 

テントといえばアウトドアの象徴ですが、夏場の使用はときに「地獄のような暑さ」に直面します。特に日中のイベントや工事現場、仮設施設での使用では、熱中症対策・換気性・遮熱性といった性能が命を左右する要素になります。


1. 夏に求められるテントの条件

■ 通気性と風通し

  • メッシュ窓やベンチレーション構造があり、風を通す設計が基本

  • 一方で、強風への耐性も必要なため、開口部と骨組みのバランス設計が重要

■ 遮熱性と遮光性

  • 遮光ポリエステルやPVC加工生地を使った高遮熱素材

  • 白やシルバーなど反射率の高い色合いが熱を遮断

■ 組立てやすさ

  • 急な天候変化や移設にも対応できるよう、ワンタッチ・ワンポール・自立式が理想

  • 軽量化と強度の両立がカギ


2. テントの用途別:夏場におすすめの設計提案

【イベント用テント】

  • フルオープン構造+天井に遮熱シート+スカート付き(熱籠り回避)

  • 空気循環用の送風ファンやミスト噴射装置との併用が有効

【建設現場用・仮設テント】

  • 作業員の待機用・資材の一時保管用に、速乾・難燃仕様の遮熱テント

  • 地面との接地面に断熱マットを敷くと体感温度がさらに下がる

【キャンプ・アウトドア】

  • ダブルウォール構造+メッシュドア付き

  • 天井が高く風が通るベル型やティピー型テントが夏向き

  • 夜露対策も重要。湿気排出機能のある換気口を複数設けるのが理想


3. 夏テント素材の選定ポイント

素材 特徴 夏の利点
ポリエステル 軽量・乾きやすい・遮光性高め 紫外線カット性能で熱中症予防に◎
コットン混紡 通気性・吸湿性に優れるが重い 高級感と涼しさを両立(乾燥には注意)
PVC加工布 遮熱性・耐水性が極めて高い 日除けテントや倉庫に適す

4. 実際の現場で求められる工夫と知見

■ 日陰を“広げる”設計

  • タープや庇を連結し、日射の角度に応じた柔軟な日除け調整

■ 昼夜の温度差への対応

  • 夏でも夜は気温が下がるため、全面オープン構造+窓締め機能が両立していると便利

■ メンテナンス性

  • 汗・虫・雨で汚れやすいため、防汚・抗菌加工生地が望ましい


5. テント業者としての“提案力”の重要性

顧客が求めるのは「快適に使えるか」「安全か」「設営が楽か」という実用性。
テント業者は、単なる製品提供者ではなく、環境設計のパートナーとしての立場が求められます。

  • イベント主催者には→来場者導線・風向き・休憩動線の提案

  • 工事現場には→作業導線と荷重耐性を計算した設計

  • レジャー向けには→女性やファミリー層の快適性を考慮したモデル選定


夏のテントは、快適性だけでなく「安全性」や「体調管理」にも直結する重要な設備です。
“涼しく・安全に・美しく”これを実現するためには、テント業者としての提案力と製品知識が鍵になります。

 

 

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